今日は5月度の(実質)締め日。出版業界では毎月25日までが売上の締め日となっております。本日24日ではありますが荷造りして出荷体制できるようにするには今日がリミットになり実質の締め日ということになるのです。お蔭様でいい感じで締め日を迎えております。今月に発行した本は6点あります。その内の1点が大きく重版になり、残りの5点も「着実に売れている」「こつこつだが長く売れる」のどれかに位置しているようです。
さて来月は決算です(え、もう1年経つのか・・・早っ!)。
昨日に聞いた話。快進撃をしている同ジャンルの出版社さんはすでに予算を達成し10%近い伸びをもって決算を迎えるそうな。
ほぇ~っと素直に驚いてしまいます。この不況時代にすごいことです。ちなみにこの会社の社長さんは自らが最前線に立ちグイグイと社員さんを引っ張っておられます。
よっしゃ!われわれも続くぞ~っ!と気合が入っております。
それにしても1年経つのは早いものです。なぜ年をとると時間が早く感じるのか?
尺八古典本曲奏者の徳山隆さんはこういいます。
「感性が落ちてきているのが理由です。長い人生の中で経験したことがパターンとなり、そのパターン中で生活をしていると、新しいことを感じることができなくなる。子供のころ歩けばたくさんの発見が道端からもできた。しかし歳をとると歩くことが苦痛に変わり新し発見もなくなってしまう。パターン化された生活の中で感性が落っこちると時間の流れも早く感じてしまうのです。」
なるほど!と膝を打ちます。パターン化されることの弊害を知りました。
ちなみに徳山さんとはドイツのワイナリー訪問の旅をご一緒しまして、尺八の生演奏を何度か聴かせていただきました。ひと吹きいち成仏。音のかすれているところでもいち成仏といいます。たいへんに奥の深いお話を聞いたことを今でも思い出します。弊社から本も出していただきました。『いつも仕事で忙しいあなたの心と体の負担をリセットできる本』http://www.asuka-g.co.jp/book/business/enlighten/003220.html
ぜひCDを聴いてほしいところですが、在庫がほぼなく残念です。僅少在庫をわが社『仕掛けや本舗』の営業マン、通称ハマちゃんに託してみようと思います。
素早い動きが出れば重版もありかもしれませんね。
話を戻します。このパターン化する生活を解消する良い方法はないものか?その解は「哲学」にありそうです。朝日新聞にて「折々のことば」を連載をしている鷲田清一さんの著書『哲学の使い方(岩波新書)』の哲学の臨床に「ヴュジャデ」(イノベーションの達人 トム・ケリーの言葉として紹介されております)が出てきます。これは既視感のデジャヴュをひっくり返した言葉です。つまり普段から見慣れてしまったものをあたかも初めて見るような感覚で見る、初めて見るものをあたかも知っているかのように見るという考えが哲学には必要であると書いてあります。
人間はみな平等に刻一刻と終点に向かっている人生を歩んでおります。その中にあってヴュジャデという視点があれば、人は刺激を受け続けることができ、同じ時間であってもその過ごした時間の味わいや深さは変わってくると思います。
哲学的な視点を以て一日が長く感じるようにしたいですね!