1月28日の朝日新聞の朝刊に『小売り大手も「地元愛」』という記事が載った。『地産地消』、地元の商品で棚を作ることで、地域経済の活性化および地元消費者の消費意欲を促進するのが狙いであり、奏功しているそうだ。
そこで思い出したのが米子にある今井書店さん。『本の森』という棚づくりだ。次のリンクの記事を読んでもらえばその素晴らしさが判る。http://www.yomiuri.co.jp/local/tottori/feature/CO009854/20140812-OYTAT50054.html
まさに地元愛に他ならないと感じた。弊社の書店員さん向けの情報紙でも紹介させてもらったが、今井書店さんの早期からのこの取り組みは業種を超えて全国に拡がっていくと思える。
これからの出版社はある特定の地元の読者に選んでもらえる、『地選地消』してもらう本づくりも意識していかねばならない。その手段としてのPODは大いに検討する余地はあると感じた。他業種に見る「選択と集中」という言葉の、少品種でガッツリ売るというこれまでのやり方では通用しないような気がしている。マスとなる消費者の消費欲が弱まる中にあっては、小さなニーズを拾い集めることも大切で、どのようにして採算分岐点を合わせていくのかを真剣に考えねばならない。この場合、利益を確保する商品があるのは大前提で、利益はあまり生み出さないが顧客の満足を得ることができる商品とのバランスが必要となる。顧客の満足を計る方法があれば、実質的な利益に換算して考えることで投資活動をした結果による、その時点での最終利益と捉えることも可能だろうか。マスと個の消費、その取り込み方のバランスを考える切っ掛けをもらった。