『太平洋戦争 最後の証言 第三部 大和沈没』を読了して思うこと。
紀伊國屋書店の高井社長の書いた『本の力』を全社で読了しました。本書には、いま業界で起こっていることが大変わかりやすく書かれています。いま何をするべきか!という危機感をベテランから新人まで共有することができました。そして本書の中で高井社長が紹介されていた本を片っ端から購入し、社内図書として展示しました。 その中の一冊で『太平洋戦争 最後の証言 第三部 大和沈没』(門田隆将:著)を読了しました。
知っていたはずの戦艦大和の沖縄水上特攻について、新しい事実をたくさん知ることができました。例えば、これまで理解できていなかった「なぜ大和が沖縄に向かったのか?」という疑問が解決しました。いよいよ戦艦大和が攻撃を受ける、そして沈没するという歴史の結果を知りつつも、心の中ではその事実を変えたい!という思いがめぐり複雑な気持ちになりながら読み進めました。
第一次、第五次と次々と繰り出される爆撃と雷撃を受ける中で、男たちがどのように戦い散っていったのか?指示命令はどうだったのか?ハイテク戦艦ゆえに起きた悲劇とは?などなど様々な事実が判明します。また厳しい統制下にある戦闘員も船を下りれば誰かの最愛の夫であり、息子に戻るのです。男たちの故郷に対する想いに心を痛めつつ、現代人である我々のちょっとした苦労などむしろ有難い位であると感謝の念を持ちました。
現在『太平洋戦争 最後の証言 第二部 零戦・特攻編』を読み始めております。本書に協力した方々の多くがすでに鬼籍に入りました。証言の一つ一つに鎮魂の意を込めてページをめくっております。同じ悲劇を繰り返さないために多くの方々が亡くなっていったと思えてなりません。知っているつもりのことが本書を読むことでさらに詳細な事実を知ることができます。ぜひ一読してほしい書籍です。