21世紀の現在、人類は宇宙にまで進出する科学の時代ですが、世の中にはそれが何のために存在するのか皆目わからず、説明もできないミステリーがいくつもあります。 有名な一例としては、ナスカの地上絵(※1)。紀元前から描き始められた一連の地上絵は、2千年後に人類が飛行機を発明した後、1927年に航空機から偶然に発見されました。近年には探査衛星ランドサットにより、長さ50キロにも及ぶ巨大地上絵が発見されると、これらの絵が何のために描かれたのか、いよいよもって謎は深まるばかりです。 東南アジアのタイ王国。秋の満月の夜、メコン川では毎年、火の玉の祭り(バンファイ・パヤナーク ※2)が執り行われます。ただし、祭りと言っても人は川面(かわも)を見守るのみ。祭りの最終日、誰もいないはずの川面に、忽然と火の玉が立ちのぼります。この不思議な自然現象見たさに、いまでは毎年大勢の観光客が押し寄せてくるまでになりました。 おかげでこのミステリー現象は年中行事に組み込まれ、メコン川観光の目玉となっています。 ところが、いくら科学的な調査をしても、なぜ11月の満月の夜に限って火の玉が出現するのか。その原理はいまだ解明に至っていません。いまのところはナーガ(龍神様)のしわざと信じられています。 わが日本にも、ささやかですが、誰にも説明できないミステリー現象があります。その現場は九州北部、万葉の古都、太宰府です。 ※宝満山登頂縁起 カエルはなぜ山頂を目指すのか 1カ月の旅を分析 福岡 福岡県にある宝満山(829メートル)の太宰府側のふもとで生まれた無数のカエルたちが、1カ月かけて山頂を目指す。農学博士で佐賀大名誉教授の田中明さん(72)=筑紫野市天拝坂4丁目=が登山道で、その様子を観察し、ホームページで公開した (中略) 週2、3回のペースで山に通い、登山仲間からもメールで連絡をもらった。6月25日、1円玉大のカエルが山頂近くの石段を登るのを発見。一段の高さは20~30センチほどだが、その隅にたまった土を「登山ルート」にしていた。確認できた個体は10匹ほどだった。 (朝日新聞デジタル・渡辺松雄 2016年8月19日掲出) オタマジャクシから足が生えたばかりなのに、いっせいに山登りを始める小さなカエルたち。しかも目指す山頂は標高829メートル。小さな仔ガエルにとっては、エベレスト級の山登りに匹敵します。体力も気力も充実したおとなガエルになってから登頂を目指すのが、理にかなっているはずなのに・・・。 生命の危険をかえりみず、カエルたちが山頂を目指す理由は、いったい何でしょうか。記事に登場する田中教授は、過去につけられたニオイの道をたどっていると分析します。(※3) ※カエルたちの登山経路 ではそのニオイの道を最初につけたカエルは、何のために宝満山に登ったのか。話は堂々巡りになってしまいますが、やはりニオイだけでは説明がつきません。 その理由は誰にも説明できませんが、カエルたちは今年も宝満山の山頂を目指して登っていったようです。(水) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ■関連リンク ※1 Google Map ナスカの地上絵(ハチドリ) ※2 バンファイ・パヤナーク(龍神の火の玉祭り) タイ国政府観光庁 ※3 「宝満山のヒキガエル観察日誌 2016」(田中明氏作成) --------------------- 「できる!」ビジネスマンの雑学 ジャンル別 --------------------- 〇ニュースを読む 〇出来事 〇本・雑誌 〇IT関連 〇旅 〇食と料理 〇教育 |
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