横浜といえば、明治時代から国際航路の港として知られており、今で言う成田国際空港のような位置づけでした。 その名残りをいまも残すのが、山下公園に係留されている「氷川丸」です。 「氷川丸」とはどんな船だったのでしょうか。「氷川丸」が歩んだ歴史を振り返ってみましょう。 「氷川丸」は、1930年(昭和5年)に最新のディーゼル機関を採用、安全性を高めた水密区画を持つ貨客船として建造されました。戦前は日本‐シアトル間を結ぶ航路に就航しています。いわば日本を代表する花形客船でした。第二次大戦中は海軍特設病院船として、3回もの機雷被害を受けましたが、そのたびに沈没をまぬがれ、幸運の船とも呼ばれました。 戦後は2年間を引き揚げ船として働き、再び北米・欧州航路の貨客船に復帰。昭和35年に惜しまれつつ引退しました。(日本郵船氷川丸Webサイトより) いまもその美しい姿は健在ですが、実は昭和ひとけた産まれの86歳になるおばあちゃん船だったのです。そして、戦争を乗り越えてきた経歴は、戦前の昭和生まれ世代と等しく、苦難の歴史を歩んできたのですね。 2016年3月、氷川丸は重要文化財に指定されました。重要文化財といえば、歴史的に価値の高い建物か、仏像などの美術品が選ばれるのが常識です。海上で保存されている船舶としては、初めての指定になるそうです。鉄でできた工業製品とはいえ、この船に刻まれたいくつもの記憶は昭和世代の歴史そのもの。重要文化財に指定されるだけの価値はありますね。 ところで「氷川丸」では、この夏、クイズラリーを実施しています。 氷川丸こどもクイズラリー 問題に答えながら船内を見学して、氷川丸の豆知識をGet!してみませんか? 小さなお子さんは親子で参加しても楽しめます!船が好きな方もぜひ挑戦してください。 開催日 2016年7月16日(土)~8月31日(水) 8月11日(木)~16日(火) 開館延長10:00~18:00(17:30最終入館) ※8月15日(月)は休まず開館します。 もうひとつ、ネット時代ならではのイベントとして、バーチャル船内体験ができます。 「日本郵船氷川丸360°Googleバーチャルツアー」
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