お祭りといえば、出し物あり歌舞音曲ありで、人が集まりそこいら中が賑やかになるものです。
岡山にそんな既成概念をくつがえすお祭りがありました。しかも鎌倉時代から600年以上続く由緒正しいお祭りなのです。
引きこもって過ごす奇祭「かいごもり祭」
地区の人たちがそろって家に閉じこもり、火を使うことも慎んで静かに過ごすという岡山県新見市の伝統の祭り、「かいごもり祭」が23日行われました。
この祭りは新見市唐松で毎年行われている地区の伝統行事で、祭りの名前の「かいごもり」には皆が籠もるという意味があります。鎌倉時代末期に後醍醐天皇が隠岐に流される途中にこの地で休んだ際に、女性や子どもらが家に閉じこもって静かに過ごしたことにちなんで始まったとされていて、祭りが行われた23日は、地区の人たちが外出や火を使うことを控えて、昼すぎには店じまいや戸締まりをする姿が見られました。(NHK NEWS WEB 2016年2月24日)
家に引きこもって過ごすだけでお祭りになるとは、まさに奇祭。火を使えないので、ご飯の支度はできず、昔は暖房もなかったはず。お湯もわかせませんので、午後のティータイムを楽しむわけにもいきません。
そもそも外出を控える祭りですからティータイムは禁止でした。いやはやちっとも楽しくなさそうです。
それでも600年も続く「かいごもり祭り」。長続きの秘訣を聞いてみたいですね。
日本のハロウィン祭りも、今年からかいごもり方式に変えたらもっと賑やかに、いえ静かに過ごせるのにと、筆者は思いました。(水)
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