最近のポータルサイトやニュースサイトでは、動画が勝手に再生されたり、広告エリアを踏んでリンクに飛ばされるなど、実に面倒くさいことになっています。
広告主や広告代理店の言い分としては、ユーザーに最適な広告を厳選してお出ししています、便利ですよね、と言いたいらしい。こちらはそんなこと頼んでいません。勝手に個人情報を集めておいて、これが最適です、これが便利ですと押しつけてくる手法はかなりわずらわしいものです。
Webサイトが広告だらけになったのは、リンクさえ設置しておけば収入があるからです。いまやポータルサイトの扉の広告収入(出稿料金)は月間6千万円以上と面積比で言えば新聞よりはるかに高額です。広告など見たくないユーザーはアクセスしなくて結構、ということでしょう。
この際、ユーザー側としても目障りな広告を少しでも整理する対策を講じた方が良さそうです。
筆者はプラグインの動画再生プログラムを変える、広告の不適切報告や非表示設定を行うなどで広告を最低限にしています。
【IE版 大手ポータルサイトでの広告非表示の手順】
1.思い切って画像を非表示にしちゃいましょう。
・IE右上の歯車アイコンから「インターネットオプション」を選び、「画像を表示する」のチェックを外します。
・アイコンまで消えてしまい不便です。
2.広告画像は表示するとしても、アニメーションや動画の再生はやめさせましょう。
・「ActiveXフィルター」にチェックを入れます。ActiveXフィルターを有効にすることで、動画再生を止めたり、ウィルス感染のリスクを下げ、PCの動作をスムーズにします。
さらに「インターネットオプション」から「Webページのアニメーションを再生する」のチェックを外します。
3.Flash Playerを削除すると、ほとんどの動画広告はブロックできます。(iPhone/iPadはFlash再生をサポートしていません)
Flash Player をアンインストールする方法
https://helpx.adobe.com/jp/flash-player/kb/230810.html
お使いのOSに合った「Flash Player アンインストーラー」をダウンロードして実行してください。
4.しかしFlash Playerを使ったサービスのうち、メニューなどは表示したいことがあります。
5.旧バージョンのFlash Playerを再インストールして、不要な動画をブロックする方法もあります。脆弱性はありますが、実行しない限りは危険は回避できます。広告動画は非再生にして、Youtube動画は「許可」を与えれば再生できます。
アーカイブ版 Flash Player の提供について
https://helpx.adobe.com/jp/flash-player/kb/228683.html
「リリース版とデバッガー版アーカイブ」からバージョンを選んでインストール
6.見たくない広告は不適切報告
・広告の右上に○囲みでiが表示されるものは不適切報告が可能です。
7.ついでに非表示設定
広告の非表示を設定するにはIDでのログインが必要です。
8.大手通販サイトで閲覧履歴などを無効にする
いちど購入するとしつこく登場する通販サイト広告は、「このリンクについて」をクリックして、閲覧履歴を使うことを抑止させることができます。この操作でターゲティング広告を無効にする「オプトアウト」状態になります。
9.プラグインで広告をブロックする
それでも広告は出てきます。広告を最大限に消したい場合は、プラグインを入れて、徹底的に駆除する方法もあります。ただし、本当に見事に消えてしまいますので、サービスポイントを集めていたり、おすすめ広告は見たいという方はやめておいた方が無難です。
・プラグインの一例として、addblock plus をインストールするのもひとつの方法です。
Adblock Plus 公式サイト
(アクセスするとIE、Firefoxを自動判別します)
https://adblockplus.org/
【注意】
インストールに際しては、説明をよく読み自己責任で行ってください。
ほかにもさまざまな方法で広告をブロックするプラグインがあります。
広告とのつきあい方によって適切なものを選ぶといいでしょう。
しかしこんなめんどうな時代ももうすぐ終わりを告げるかもしれません。
WWDC 2015で発表された次期OS、iOS9ではわずらわしい広告表示問題を解決する新機能が実装されるようです。iOS9とはApple社のiPhone/iPadに搭載されている基本ソフトのことです。
その名も広告ブロッカー機能(筆者命名)。
iOS9で使われているブラウザ、Safariにコンテンツの表示をオンオフスイッチで切り替えられる項目が追加されるようだとのレポートを見つけました。
iOS 9のSafariはコンテンツブロック対応。
拡張で広告ブロックなど定義を追加
WWDC 2015 で発表された iOS 9 の Safari ブラウザには、広告表示をブロックできる機能が搭載されていることがわかりました。iOS 版の Safari は広告ブロック拡張機能などに対応していないため、当然ながら広告もそのまま表示されていました。
話題となっているのは、正確には広告ブロックではなくコンテンツブロック機能。iOS 9 Beta が搭載する Safari の設定項目には「ContentBlocker」が追加されており、トグルスイッチでオン/オフを切り替えられます。ただ現時点ではさらに下層の設定ページには "No Content Blockers" と表示されており、実質的な機能はデベロッパーが制作しあとから供給する仕組みになっています。
(AOL Tech. BY Munenori Taniguchi 2015年6月12日)
この機能が本当に採用されるなら、巨額の広告収入を得ていたグーグルや小遣い稼ぎのブロガーなどは、iOS9からのアクセス分は減額される事態になりそうですね。
また、広告画像や動画が無駄にダウンロードされることがなくなり、少しは軽快な操作性が戻ってくるでしょう。
企業のいいなりに広告を受け入れるしかなかった私たちには朗報といえます。ぜひとも実現してほしいです。ただし、アップルが提供するApple Newsはこの新機能の影響は受けないとのこと。
やはりWebの世界では技術のある者が支配権を持つことに変わりはないようです。(水)
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