<上海余話>桜前線とともに...訪れる"爆花見"の季節
2月の春節(旧正月)連休に"爆買い"でその名をとどろかせた中国からの訪日観光客。4月にかけて今度は、各地で"爆花見"現象を引き起こしそうだ。
日本の在外公館で訪日ビザ(査証)発給数が最も多い上海の日本総領事館で3月、ビザ発給総数が過去最高の14万6千件に達する見通しとなった。春節を控えた今年1、2月の発給は合わせて22万件近くで前年同期比2・7倍も増えた。
(引用:産経新聞 2015年3月25日 河崎真澄)
上海の日本総領事館では3月のビザ発給数が1、2月の平均よりも3万6千件も多いようです。清明節(4月3日~5日)の3日間に合わせたツアー客だとすると、2月の春節フィーバー(7日間)より短期間ですから観光地やデパートは中国のお客様で再び大騒ぎになりそうです。
関東では寒の戻りがありましたので、桜見物に間に合いそうでよかったですね。
その翌週、4月13日(月)~15日(水)はソンクラーン(タイ正月)です。あまり知られていませんが、タイ人にとって本当のお正月休みはソンクラーンです。土日を合わせると11日からの5連休となりますから、この5日間にタイ人が大挙してやってくると予想されます。
タイ国政府観光庁・2015年 祝祭日&行事カレンダー
ソンクラーンは水掛けまつりともいいます。この期間にタイ人を見かけたら、水をかけてあげてください。とても喜ばれます。
ところで筆者は見てしまいました。タイ人観光客の「爆到着」を。
海外出張の帰り、成田空港で飛行機を降りて出入国審査に向かう短い間のことでした。おそらく海外旅行は初めてのタイ人団体客で、日本に初上陸といったところでしょうか。みなさん飛行機の中からテンション高めでした。飛行機を降りて私の前を歩いていたひとりの男性が、ボーディング・ブリッジから続く真新しい通路で足もとのカーペットがふわふわなのに気付くと、「オーイ」と言いながらサンダルを脱ぐや、つーっと素足を滑らせ始めました。するとそばにいた仲間もつぎつぎとサンダルを脱ぎだして・・・。いや、それ大人のすることじゃないでしょ。しかもここは入国前の普通の通路ですから。
そんなことはおかまいなしに、富士山の看板の前に集合して記念撮影する別のグループ。それ、ただの観光用パネルで、まだ現地にも行ってないし。空港の殺風景な景色の前で化粧直しして自撮りするおばさんたちまで出現。
みんなあわてるな、まずは日本に入国しようぜ。
カーペットつーっ派のグループはといえば、寝転がってすっかりくつろぎ始めました。旗を持った観光ガイドらしき女性も一緒に腰を下ろしているし・・・。長旅ご苦労様って、旅はまだ始まったばかりですから。
みんなでやってるから団体行動と言えるような言いたくはないような、いかにもタイ人らしいハシャギぶりでした。
今でも思い返すたびに、彼らが無事に入国できたと信じたいです。
観光業、宿泊業、おみやげ関連の皆さん、4月半ばまでは以前にもましてガンバリが必要なようです。
(水)
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